平成20年05月07日
平成19年6月22日付課法2-7ほか1課共同「減価償却に関する法人税基本通達等の一部改正について」(法令解釈通達)の趣旨説明(少額減価償却資産)
第67条の5《中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例》関係
【新設】67の5-3(少額減価償却資産の取得等とされない資本的支出)
平成19年度の税制改正により、減価償却資産に資本的支出を行った場合には、原則として、その資本的支出の金額を取得価額とし、その有する減価償却資産と種類及び耐用年数を同じくする減価償却資産を新たに取得したものとされたのであるが(令55)、この場合の「取得」は、「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例制度」における「取得」又は「製作」若しくは「建設」に該当するのかという疑問が生じる。
今回の税制改正において、資本的支出の金額を取得価額として、減価償却資産本体と種類及び耐用年数を同じくする減価償却資産を新たに取得したものとされたのは、減価償却資産本体に係る取得価額と区分して、資本的支出に係る費用を別の取得価額とすることにより、平成19年3月31日以前に取得をされた減価償却資産に対する資本的支出についても新しい償却方法により償却ができることとされるなど、償却限度額の計算上の単なる取得価額の区分に関する特例であると考えられる。
したがって、資本的支出については、「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例制度」における「取得」又は「製作」若しくは「建設」には原則として該当しない。本通達の前段ではこのことを明らかにしている。
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