令和01年05月14日
令和元年度法人税関係法令の改正の概要(試験研究費)
1.試験研究費の総額に係る税額控除の見直し
イ税額控除割合について、税額控除割合の算出の基準となる増減試験研究費割合が8%(改正前:5%)で区分することとされ、それぞれの区分に応じた割合とされた。
ロ税額控除上限額について、適用年度が設立の日とされる一定の日以後10年を経過するまでの期間内の日を含む事業年度に該当し、適用年度終了の時において翌事業年度に繰り越される欠損金を有する一定の法人については、当該事業年度の調整前法人税額の40%相当額とされた。
2.税額控除上限額の上乗せ措置の見直し
イ税額控除割合について、平成31年4月1日から令和3年3月31日までの間に開始する各事業年度において、試験研究費割合が10%を超える場合の割合に関する措置が追加された。
ロ適用期限が2年延長された。
ハ一定の法人の税額控除上限額について、平成31年4月1日から令和3年3月31日までの間に開始する各事業年度において試験研究費割合が10%を超える場合の金額に関する措置が追加された。
3.平均売上金額の10%を超える試験研究費の額に係る税額控除(高水準型)の廃止
4.特別試験研究費の額に係る税額控除の見直し
イ税額控除上限額について、調整前法人税額の10%(改正前:5%)相当額とされた。
ロ対象となる特別試験研究費の額に、次の要件を満たす企業間の委託研究に要する費用の額を加えることとされた。
(イ)試験研究が委任契約等により委託するもので、その委託に基づき行われる業務が試験研究に該当するものであること。
(ロ)委任契約等において、その試験研究の成果が委託法人に帰属する旨その他一定の事項が定められていること。
(ハ)次のいずれかを満たすこと。
A委託する試験研究の成果を活用して委託法人が行おうとする試験研究が一定の工業化研究に該当しないものであること。
B委託する試験研究が受託法人の有する知的財産権等を活用して行うものであること。
5.組織再編成がある場合の計算方法等の見直し
本制度の適用を受けようとする法人が合併法人等である場合など一定の場合における調整計算方法等について、所要の見直しが行われた。
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